2020年10月20日火曜日

リニア中央新幹線は要らない!

 21世紀最大の負の遺産とならないか?  サイト

樫田秀樹  (ジャーナリスト) 2018/03/30


 JR東海が進めるリニア中央新幹線は、国から3兆円の融資を得る超巨大事業になった。工事の入札ではスーパーゼネコン4社の談合が疑われ、大林組の社長が辞任、東京地検は鹿島建設と大成建設の幹部を2018年3月逮捕した。工事に伴う膨大な残土、地下水脈を断ち切る水枯れ、住民の立ち退きなど、リニア建設が環境や社会生活に及ぼす影響はちゃんと検証されているのか? そもそもリニアが必要なのか? リニア新幹線を長年取材してきたジャーナリスト・樫田秀樹氏がその問題点を指摘する。


トンネルを掘った東京ドーム50杯分の残土をどこへ持って行くのか?


 総工費9兆円。史上最大の鉄道事業となるJR東海の「リニア中央新幹線」は、時速500kmで、2027年に品川(東京都)から名古屋(愛知県)までを40分で、2037年には大阪までを67分で結ぶという計画だ(直行便の場合)。いずれも東海道新幹線の半分以下の移動時間だ。気になる料金も、東海道新幹線「のぞみ」の料金と比べると名古屋までなら700円、大阪までなら1000円だけ高くなるとされている。

 新幹線とは縁がなく都心までの移動に数時間を要する山梨県や長野県では、「観光客が増える」「若い人も故郷にいながら都市通勤できる」と計画に期待する人は少なくない。計画沿線周辺の経済界もリニア開通による経済効果を兆単位だと熱い期待を寄せている。

 だが、捕らぬ狸の皮算用ではないが、リニアを巡る諸状況を冷静に分析すれば、JR東海が目指すリニアの2027年開通は難しいと私は考える。同時に、JR東海の計画推進のやり方は環境破壊や地域破壊を招きかねないことも訴えたい。


0 件のコメント:

コメントを投稿