ピカソ meets ポール・スミス 遊び心の冒険
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国立新美術館 休館日 毎週火曜日
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
企画展示室2F 10:00~18:00
一般当日券は2,400円
展示室は全室撮影OK
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会場でここだけは絶対見る15ポイント+ピカソ初心者向け鑑賞ガイド
はい。「全部理解しよう」としないで、15か所で立ち止まる方式がおすすめです。公式の展示構成に沿って、初心者向けの「現地用ガイド」にするとこうなります。会場は初期から晩年までを緩やかな時系列で見せながら、ポール・スミスが各空間をデザインしています。(art NIKKEI)
🎨 ピカソ meets ポール・スミス
会場でここだけは絶対見る15ポイント
― ピカソ初心者向け鑑賞ガイド ―
最初に覚えることは一つだけ。
「上手いか?」ではなく、「何を壊して、何を新しく作ったのか?」を見る。
ピカソは「変な顔を描く人」ではありません。写実、青の時代、古典主義、キュビスム、コラージュ、彫刻、陶芸……と、自分で作ったスタイルさえ壊して次へ進んだ人として見ると、一気に面白くなります。(国立新美術館)
① 《牡牛の頭部》――「サドルが牛になる」
最初から本展の核心です。自転車のサドル+ハンドルを組み合わせると、突然「牛の頭」に見える。
ここでは「芸術作品を作る=ゼロから彫刻する」という常識を捨てます。
👀 見るポイント:牛に見えた瞬間を覚えておく。
さらに元サイクリストのポール・スミスが、この作品から着想して大量のサドルを使った空間を作っています。
つまりここは、
ピカソ → 自転車 → 牛
↓
ポール・スミス → 自転車 → 展示空間
という二人の遊びの連鎖です。(art NIKKEI)
② 『ヴォーグ・パリ』――落書きも芸術になる
ファッション写真にピカソが線を描き足します。
完成した美しい写真を尊重するのではなく、**「ここに一本線を足したら別世界になるぞ」**と遊んでしまう。
👀 元の写真とピカソの線を頭の中で分離して見る。
これはポール・スミスとの相性が非常にいい部分です。(art NIKKEI)
③ 《男の肖像》――まず「青」を浴びる
1902~03年。「青の時代」の作品です。
親友カルロス・カサジェマスの死を契機として、1901~04年ごろのピカソは貧困、孤独、憂鬱などを青を中心に描きました。(art NIKKEI)
👀 顔を見る前に、少し離れて「青の面積」を見る。
「青い人」ではなく、
青そのものが感情になっている
と考えると入りやすいです。
④ 《女の胸像》――顔が壊れ始める瞬間
《アヴィニョンの娘たち》のための1907年の習作。
ここは重要です。
「ピカソは最初からキュビスムだった」のではありません。
③の人物画から見比べると、
人間を似せて描く
↓
形を単純化する
↓
顔を幾何学化する
という変化が見えてきます。(art NIKKEI)
👀 ③《男の肖像》の顔を思い出して比較する。
⑤ 「キュビスムの実験室」――何が描いてあるか探す
初心者が一番、
「???」
となりやすい場所です。
それで正解です。
テーブル、グラス、新聞、楽器などを分解し、限られた色で再構成しています。完全な抽象画ではなく、必ず対象を推測する手掛かりが残されています。(art NIKKEI)
👀 絵を理解しようとせず「知っている形を3個探す」。
「これは楽器かな?」
くらいで十分です。
⑥ コラージュ――「本物を貼っちゃえばいい」
さらにルールを壊します。
木や大理石を描くのではなく、それらに似せた壁紙などを作品に貼る。
つまり、
「木を上手に描こう」
→「木っぽいものを貼ればいいじゃん」
という発想です。(art NIKKEI)
👀 どこまでが絵で、どこからが現実の素材なのか探す。
⑦ アッサンブラージュ――絵から飛び出す
コラージュの発想が三次元になります。
スプーン、自転車のサドルなどの日用品まで芸術の材料になる。
①《牡牛の頭部》とここがつながります。(art NIKKEI)
ここまで来たら、
「ピカソにとって材料にしてはいけないものはない」
と考えると分かりやすいです。
⑧ 古典主義――「えっ、普通に描けるじゃん!」
ここは初心者にぜひ立ち止まってほしい場所。
1920年代には非常に古典的な人物像も描いています。妻オルガや息子パウロなどもモデルになりました。(art NIKKEI)
👀 ④⑤の絵を思い出す。
すると、
「ピカソはデッサンができないから顔を崩した」
ではないことが一発で分かります。
描けるのに、あえて壊している。
ここが重要です。
⑨ 子ども時代――「子どもの目」を取り戻す
ピカソにとって、子どもや舞台芸術は重要な創作源でした。(art NIKKEI)
ここでは作品の技法分析より、
👀 「これを子どもだったら何に見立てるだろう?」
と考えてみてください。
①のサドル→牛と同じ「見立て」の感覚が戻ってきます。
⑩ 戦争――遊びが突然重くなる
ここで空気が変わります。
スペイン内戦、第二次世界大戦、ナチス占領下のパリ。
《ゲルニカ》に代表されるように、ピカソは戦争や抑圧に反応しました。本展でも、人体の歪み、死骸、頭蓋骨など「死」を思わせる表現が登場します。(art NIKKEI)
👀 「なぜ人間をこんな形に壊したのか?」
⑤のキュビスムとは、同じ「歪み」でも意味が違って見えてくるはずです。
⑪ 陶芸――皿までピカソになる
1940年代後半、南仏ヴァロリスでピカソは陶芸に没頭します。
皿、水差しなどに女神、鳥、動物、闘牛士……。
絵画/彫刻/工芸
というジャンルの境界がなくなっていきます。(art NIKKEI)
👀 皿の「形」と絵柄がどう連動しているかを見る。
世界料理を調べる感覚で見るなら、ここは特に面白いと思います。
「器は料理を載せる背景ではなく、器自体が表現になる」と考えてみてください。
⑫ 《草上の昼食》――名画を「リミックス」する
マネの《草上の昼食》をピカソが再解釈。
しかも一枚描いて終わりではなく、27点の絵画と約140点のデッサンに及ぶ連作となりました。(art NIKKEI)
👀 「元ネタをどこまで壊しても元ネタだと分かるか?」
と見る。
音楽なら、
マネ=原曲
ピカソ=大胆なリミックス
くらいの感覚です。
⑬ ボーダーシャツ――「ピカソ」というブランド
白髪の頭+ボーダーシャツ。
私たちが思い浮かべる「ピカソ像」は、戦後の報道写真やテレビなどによって広く定着したイメージでもあります。(art NIKKEI)
👀 作品ではなく「芸術家本人がアイコンになる」現象を見る。
ファッションデザイナー、ポール・スミスがピカソを見る本展では、とても重要な場所です。
⑭ 晩年――老人なのに全然おとなしくならない
1969~72年。
晩年になるほど整っていく……と思ったら逆。
筆はますます自由になり、人物も大胆になります。最晩年まで非常に旺盛な制作活動を続けました。(art NIKKEI)
👀 ③《男の肖像》と比較する。
若いピカソ
→ 青く静か。
老いたピカソ
→ 激しく自由。
この逆転が面白いところです。
⑮ 展覧会ポスター――最後にポール・スミスを見る
最後はピカソの展覧会ポスター群。
ポスターは街中に掲示され、ピカソの芸術を広く大衆へ届ける役割を果たしました。
そしてポール・スミスは、その**「ポスターの集積」そのものを展示空間へ変換**しています。(国立新美術館)
👀 最後だけは作品ではなく「部屋全体」を見る。
ここで入口の①に戻ります。
ピカソは日用品を芸術にした。
ポール・スミスはピカソ作品を空間デザインにした。
この展覧会の「meets」が完成します。
🔰 ピカソ初心者は、この5問だけ
作品の前で毎回解説を読む必要はありません。気になった作品だけ、次の順番で考えてみると面白くなります。
最初の3秒で何に見えた?
色から何を感じた?
知っている形を何個見つけた?
普通ならどう描くところを、ピカソはどう壊した?
自分ならこれを料理・音楽・服にたとえると何?
特に⑤をおすすめします。
たとえば、青の時代=具材のほとんどない静かなスープ、キュビスム=材料を一度全部ばらして組み直した料理、コラージュ=異なる食材を皿の上で衝突させる料理、陶芸=料理だけでなく器まで料理の一部にしてしまう発想、晩年=レシピを知り尽くした料理人が目分量で豪快に作る料理――くらい自由に考えて構いません。
そして、これは**「正解を当てる鑑賞」ではありません。**
🎯 最後に一つだけ選ぶ
出口で、
「今日、自分の頭を一番ひっくり返した作品はどれだったか?」
を一作品だけ決めてください。
その作品を写真 → 第一印象 → 解説を読んで分かったこと → 料理にたとえるなら → 音楽にたとえるなら → 自分なりの題名の6項目でNotionに残す。
これをやると、単なる「美術館へ行った記録」から、かなり面白い自分自身のピカソ鑑賞記録になります。
なお、本展は全展示室撮影OKと公式に案内されています。音声ガイドは700円で、俳優の松岡茉優さんがナビゲーターを務めています。公式のコメントでも「まず作品の印象を感じて、それから解説を聞く」という鑑賞方法が紹介されているので、今回のやり方と非常に相性がいいです。(art NIKKEI)
ピカソ meets ポール・スミス「セクション紹介」公式ページ
この15ポイントなら、A4用紙1枚に「会場持ち歩き用・超圧縮版」としてまとめる価値があります。 写真を撮るべきポイントに「📷」、じっくり見るところに「👀」を付ければ、そのまま外語祭用の1枚ガイドを作る練習にもなります。
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