シンポジウム「イスラエル・パレスチナの今後を考える」
主催 日本・イスラエル・パレスチナ学生会議 サイト facebookまとめ
①出川展恒氏「イスラエル・ハマス 停戦 の行方」 Blogger
②高橋和夫氏「なぜアメリカはイスラエルを支持するのか?」 Blogger
①出川展恒氏「イスラエル・ハマス 停戦 の行方
講演
ガザ地区の現状 8/16日現在 死者1940人 そのうち450人が子供だとユネスコが発表。
イスラエルは、「ハマスは市民を盾にしている」と非難。
ハマスは、福祉活動で市民に人気があり、2006年1月のパレスチナ評議会選挙でも定数132の議席中で76議席を獲得。
2007年にガザ地区の治安維持政策についてハマスがファタハと意見が合わず、ハマスが武力でガザ地区を制圧。
ハマス、イスラエル両者とも交渉する意志がない。
ハマスは、イスラエルの存在を認めない。
ガザ地区の封鎖の解除を求めている。
イスラエル人殺害容疑で逮捕したハマスのメンバーの釈放も要求。
イスラエルはハマスの完全武将解除を目指している。
ハマスの最高指導者マシャルは現在、外国に亡命中。ガザ地区にいる指導者と意見が異なっている。
40万人の難民が発生。
ガザ地区唯一の発電所が破壊され生活出来ない状態。
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キーワード 主にパレスチナ関係
アラブ世界の政治的な地域協力機構。第二次世界大戦末期の1945年3月22日創設。
パレスチナ解放機構 PLO ウィキペディア
1964年5月の第一回アラブ首脳会議で成立したアラブ連盟により設立
2004年にアラファト議長病死し、事務局長だったマフムード・アッバースが議長に就任
ファタハ ウィキペディア
パレスチナの政党。1957年、パレスチナ独立を目標としてヤーセル・アラファートにより設立され、パレスチナ解放機構(PLO)に加入した。
党名の「ファタハ」は、アラビア語の「パレスチナ民族解放運動」(Harakat al-Tahrir al-Watani al-Filastini)の頭文字を逆に綴った言葉。アラビア語で「勝利」との意味もある。
ハマス ウィキペディア
パレスチナの政党。1987年12月14日にアフマド・ヤーシーンによってムスリム同胞団のパレスチナ支部を母体として創設された。
2014年7月上旬、パレスチナの少年がユダヤ系過激派に殺害されたことに抗議するデモが拡大。7月7日には、ハマス側がロケット弾をイスラエル側へ打ち込む一方、イスラエル軍もガザ地区に報復の空爆を開始して多数の民間人の死傷者を出している。
ムスリム同胞団 ウィキペディア
中東におけるスンナ派のイスラム主義組織、NGO。
ムスリム同胞団は1928年に、西洋からの独立とイスラム文化の復興を掲げてハサン・アル=バンナー(Hassan al-Banna、1906年-1949年)によってエジプトで結成された。
2010年以降の最高監督者はムハンマド・バディーウ。
インティファーダ(蜂起) ウィキペディア
イスラエルの一部ではインティファーダとそれへの弾圧などにより「強硬な対パレスチナ占領政策」の誤りに気付き、良心的兵役拒否や和平支持などの運動が広がる契機となった。
※良心的兵役拒否 前回の「沈黙を破る」上映会
1987年 第1次インティファーダ
12月9日にガザ地区においてイスラエル人のトラックとパレスチナ人のバンが衝突事故を起こし、4人の死亡者が出たことがきっかけであった。暴力行為は1991年頃に下火となり、1993年8月のオスロ合意およびパレスチナ自治政府の設立に伴い沈静化した。
2000年 第2次インティファーダ ウィキペディアより
二度目のインティファーダで主流を演じたのはPLOではなく、イスラム主義系の組織ハマースであり、アラファトらPLO主導部を「官僚化し腐敗した」と批判するファタハ内の「(80年代)インティファーダ世代」と言われる若手グループ(主に「アル=アクサー殉教団」)だった。
イスラエルはこの第二次インティファーダに対して全面的な軍事鎮圧に乗り出し、やがて全面戦争に発展していく過程で、ハマースと「アル=アクサー殉教団」は、競うように自爆テロ戦術を激化させていく。
ガザ侵攻2014年 ウィキペディア
イスラエル国防軍の作戦名は「境界防衛作戦("Operation Protective Edge")」
7月20日にガザ地区側から約100発のロケット弾攻撃があったが、ハマースの軍事部門であるイッズッディーン・アル=カッサーム旅団の攻撃は4割で、残りはイスラーム聖戦、DFLP、PFLP、ファタハによるものだったという。
8月10日現在で、パレスチナ側の死者はガザ地区のみで1939人、イスラエル側の死者は67人(うちイスラエル国防軍64人、民間人3人)に上っている。
2014年
6月12日、イスラエル人入植者の少年3人が行方不明となった。
6月23日までに、イスラエルは捜査でパレスチナ側の7人を殺害し、ハマース幹部や活動家など361人を拘束し、数百万ドルを押収した。
アッバース自治政府大統領はイスラエルに協力的で、ハマースは「4月の国民和解合意を逸脱するものであり、合意履行は開始される前に頓挫した」と批判した。
6月29日までに、イスラエル側は捜査でヨルダン川西岸地区のパレスチナ人9人ないし10人(うち子供3人)を殺害、数百人ないし400人以上を逮捕(立法評議会議員11人、3年前の捕虜交換で釈放された元政治犯59人含む)し、2200戸以上を家宅捜索し、住居3戸を破壊した。中東理解研究所より
6月30日、イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマースがロケット弾攻撃を止めなければ、我々はそれに終止符を打つ(ために攻撃する)」と警告した。
また、「国の主目的は誘拐された3少年を取り戻すことである」と主張。
ただし、この時点ではロケット弾攻撃はハマース以外の組織による物で、ハマースはむしろ抑止していたという指摘がある。
ハマースのマルズーク政治局副議長は、「パレスチナ自治政府がパレスチナ国家統一の問題を無視している」と不満を表明。
6月30日午前8時30分、3人はヨルダン川西岸地区で遺体で発見されていたと報じられた。ネタニヤフ首相は報復を宣言。
バチカン、潘基文国連事務総長、オバマ米大統領、キャメロン英首相らは、相次いで3少年の殺害に非難声明を出した。
7月1日、ガザの武装勢力よりロケット弾攻撃があった。同日、イスラエル国防軍は3少年殺害の報復として、ガザ地区の34の標的を空襲した。
7月1日からはハマースからの攻撃も始まった。ハマースでロケット弾攻撃を抑止していたモハメド・オベイドが、空襲で殺害された結果であった。
共同通信社の岡田隆司は、「表面的には、きっかけは少年の殺害だった」が、パレスチナ筋の情報として、「どん底の経済に苦しむガザ住民の支持を取り戻すため、ハマスが武力衝突をつくり出した」と報道した[記事]。
7月2日にはエルサレム近郊でパレスチナ人少年が焼死体で発見された。
7月6日夜から7月7日未明に掛け、イスラエル国防軍はガザ地区を空襲。
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感想
なぜパレスチナ問題があるのか?
すべての問題、学問の構造は、歴史、理論、応用に分けて考えることができる。
歴史という事実、情報をできるだけ集め、真実を知ることも大切。
でも、たいてい真実は隠され、勝者や権力者が語る言葉や提示する事実のみが届くのみ。
限られた情報の中で、理解し、どのように判断すべきか?
これに応えるのが経験や過去の事例から導き出された智慧。
そして、智慧をもって現在どのように行動するかが応用に当たる。
パレスチナ問題で知りたいこと。
イスラエルとは何か?
パレスチナとは何か?
ユダヤ人とは何か?
イスラム教徒とは何か?
なぜイスラエルが受け入れられないのか?
パレスチナ問題を解決する理論、智慧。
戦争の終結パターン。
敵を殲滅するか、平和条約の締結。
①敵を殲滅することは可能か?
イスラエルはユダヤ教徒の集まりで、思想を抹殺することは困難。イスラム教徒も同様。
②平和条約の締結。
戦いが嫌になるまで続けられ、殺し合いが嫌になったところで一時停戦をしたり、平和条約を結び戦争をやめる。
しかし、しばらくしてまた戦争を起す場合がある。
戦争は起きてしまうのでなく、起されるということを忘れないでほしい。
戦争の起し方。
①準備をする。敵をつくり、憎しみを植え付ける。
②短絡的に行動しやすいように国民を教育する。
論理的に考えるよりも、感情的に、反応的に行動するようにする。
自分で勝手に考えて行動させず、命令に忠実で、できるだけ周りと同じように行動するように育て上げる。
③戦争のきっかけとなるようなセンセーショナル事件を起こす。
・真珠湾攻撃
・ベトナム戦争のきっかけとなったトンキン湾事件
・911事件
・イラク戦争 大量破壊兵器
④防衛のため、祖国のためと言って開戦する。
パレスチナ問題を解決するためのアジェンダ。
①戦争を根本的になくす。
良心的兵役拒否をする人を増やす。
②二次災害を減らす。
復讐、報復という負の連鎖を断ち切る。
③お互いに、人質を差し出し、停戦する。
④武器の供給をさせない。
購入資金源、販売先を公開。
誰が戦争で儲けているのか一目瞭然。
戦争を起すために誰がどこから献金を受けたのか知る。
⑤戦争を起す人を逮捕する。
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参考 47NEWS
【パレスチナ問題】危険な賭け、ガザ泥沼化 経済困窮でハマス仕掛ける
パレスチナ自治区ガザの戦闘は、イスラム原理主義組織ハマスがイスラエルへのロケット弾攻撃を急拡大させたことが発端だ。ガザを支配するハマスにとっては、経済的に追い詰められた末に武力衝突で局面打開を狙った「賭け」だが、国際支援や停戦仲介の機運は高まらず、イスラエル軍の攻撃でガザ市民ら100人超が死亡。出口のない泥沼に陥りつつある。
表面的には、きっかけは少年の殺害だった。6月にヨルダン川西岸でユダヤ人少年3人が遺体で発見され、今月上旬には東エルサレムのパレスチナ人少年(16)が殺された。怒りが連鎖し感情的な対立が先鋭化。ガザからのロケット弾攻撃が急増したのはこの頃だ。
だが、パレスチナ筋は真の理由を「経済的な不満」と説明する。どん底の経済に苦しむガザ住民の支持を取り戻すため、ハマスが武力衝突をつくり出したというのだ。
ハマスは、それほど追い詰められている。良好な関係だったエジプトのモルシ政権が昨年クーデターで倒れ、エジプトはガザとの間の地下密輸トンネル破壊を徹底。生命線を封じられ、ガザ経済は急速に悪化した。パレスチナ筋によると「ハマスの軍事部門にも数カ月給与が支払われていない」という。
ハマスが6月、対立してきた自治政府のアッバス議長と「暫定統一政府」を発足させた一因も、経済だった。ハマスはパレスチナの一本化によってエジプトとの関係改善を図り、ガザとエジプト境界の「ラファ検問所」の封鎖解除につなげたい考えだったが、実現には至っていない。
紛争停止に向けた国際社会の動きは鈍い。米政府はオバマ大統領やケリー国務長官がイスラエル、パレスチナの双方と電話協議して沈静化を訴えているものの、本腰とは言い難い段階だ。エジプトなどによる和平仲介の動きも見えない。
武力衝突を起こした以上、停戦の見返りに何らかの経済的利得をつかむことがハマスの狙いだ。ハマスは停戦の価値をつり上げるかのように射程の長いロケット弾を使いイスラエル最大の商業都市テルアビブなどへの攻撃を続けており、停戦条件として「テルアビブへの攻撃停止」を交渉カードにする可能性がある。
だがイスラエル側は強硬だ。ネタニヤフ首相は軍事作戦の継続方針を表明。米紙によると、ガンツ軍参謀総長は11日、ハマスの窮状を指摘し「彼らは大失敗を犯したと分かっている。ガザはゆっくりと破滅の底に沈みつつある」と公言した。
(ガザ共同=岡田隆司)
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