2017年9月10日日曜日

ナイト講座「世界の神話を再建する試み」

2017年9月8日 金曜日 19時

ナイト講座「世界の神話を再建する試み」

講師:松村 一男(和光大学教授)
場所:文化会館7階会議室710室
参加無料・事前申し込み不要

遺伝子学、考古学、気候学などから、誕生から現代までの人類の拡散の流れが明らかになってきた。そして世界各地の神話の分布と人類の拡散を重ねあわせると、どんなタイプの神話がいつごろ誕生したかの推測も可能になる。

 facebookイベント




古代オリエント博物館

本日のナイト講座は参加者が150名を超えました。参加された皆様、興味深いお話をしていただいた松村先生に御礼申し上げます。
 次回ナイト講座は10月13日開催です。今回と同じく古代神話に関連する内容です。
http://aom-tokyo.com/event/night.html
 ご参加いただく方々の数が増えるのは大変喜ばしいことなのですが、一方で会場確保の都合もあり、今後場合によっては何らかの入場者数制限(事前申込制あるは先着順への切り替えなど)を講じなければならなくなるかもしれません。何卒ご了承ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

松村 一男 教授(まつむら かずお、1953年 - )


神話学講義 (角川叢書)


 西洋文明至上主義の時代にヨーロッパで生まれた神話学が、現代にいたるまでどのように変容してきたか、学説史にそって解き、現代において神話が果たす役割とは何かを分析する。

 近代人文科学において神話学はどのような見方や考え方を提示してきたのか。神話学が現代にいたるまでどのように変容してきたか、学説史にそって解き、現代において神話が果たす役割とは何かを分析する。

目次
第1章 神話学説史の試み
第2章 十九世紀型神話学と比較言語学
第3章 マックス・ミュラーと比較神話学の誕生
第4章 フレイザーと『金枝篇』
第5章 デュメジルと「新比較神話学」
第6章 レヴィ=ストロースと「神話の構造」
第7章 レヴィ=ストロースと「神話論」
第8章 エリアーデと「歴史の恐怖」
第9章 キャンベルと「神話の力」

9/10 小平図書館にて予約済み 合計3冊
 ・神話学とは何か もう一つの知の世界
 ・ 神話入門 「知」のビジュアル百科

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

テキスト

目次

1.神話の起源を科学から探る

2.ミトコンドリアDNAやY染色体の分析によってアフリカでの現生人類の起源からその後の世界各地への拡散(「出アフリカ」)が明らかになる

3.これを世界各地の神話分布と重ねあわせると、人類はどの時代にどのような神話を持っていたか分かる

4.人類は最古の時代から神話をもっていたか?

マイケル・ヴィツェル 米国 ハーバード大学
 「世界神話の諸起源」オックスフォード大出版 2012 日本語訳なし

スティーブ・ファーマー 米国 パロ・アルト
 
ユーリ・ベリョツキン ロシア 民俗学博物館
 「アフリカ・移動・神話学」 2013 日本語訳なし

スティーブン・オッペンハイマー 英国 オックスフォード大学
 「Out of Eden」→ 「人類の足跡:10万年全史」草思社 2007



ミトコンドリアDNA mtDNAの分布図
 母から娘へ女性のみ遺伝

Y染色体の分布図
 父から息子へ男性のみ遺伝

ブライアン・サイクス
 「イブの七人の娘たち」、「アダムの呪い」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

テキスト

世界の神話
1.海彦と山彦 日本 宮崎県青島神社
 
 失われた釣り針 海山タイプの神話の分布図

2.安政江戸大地震
 鯰絵
 鯰型地震神話の分布
 a.石垣島
 b.フィリピン、ミンダナオ島、マンダヤ族
 c.インドネシア、スンダ列島、スマトラ島、バタック族
 d.台湾、高砂族、ツォ人、カナブ蕃  ツオウ族
 e.中国、雲南省、プーラン族(モン・クメール語系)

3.まとめ
 ・日本の地震鯰の観念と重なる地震の神話を有するのは沖縄、フィリピン、台湾。

 ・この地域の地震神話の基本形は地下の大ウナギが地震を引き起こし、
  大カニがそれを退治するというもの。

 ・日本ではウナギがナマズに変えられ、カニではなく<タケミカヅチ>という武神
 あるいはその武器としての要石が地震を押さえるとされた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

テキスト

・北欧の悪神ロキ


0 件のコメント:

コメントを投稿