イギリス:スタウトカレー
日本のカレーは明治時代にイギリス海軍から日本海軍(1872年~1945年)に伝わり作られた海軍カレーが最初だ。
その一世紀後、
スタウトカレーは淡路島で二年間の研究の末生まれ、
いま渋谷のアイリッシュパブに育てられている。
子供店長に「スタウトカレーはイギリスカレーですか?」と尋ねると、
きっぱりと、「淡路島カレーです」と答えた。
しかし、スタウトカレーの中には黒いアイルランドの血が流れていた。
子供店長は気づいていないようだった。
もっとも子供にビールの話をする方が間違っている。
人間でもそうだ。
自分自身にどこの国の誰の血が流れているか、わかっている人は少ない。
本当の両親すらわからない人が大勢いる。
母親だって子供の父親がわからない人がいる。
スタウトというその名が示すように、
スタウトビールの代表銘柄であるギネスビールを使っている。
ギネスビールは日本海軍が出来る一世紀前に、アーサー・ギネスが1759年につくった。
アーサー・ギネスは、「アイルランドらしいビールでイギリスを見返してやる」という気持ちでつくった。
そのビールで作ったカレーをイギリスカレーと呼ぶのは忍びないが、
アイルランドの文化が認めたうえであえてイギリスカレーと呼びたい。
1801年にグレートブリテンおよびアイルランド連合王国が成立した。
1845年から1859年の間にジャガイモの疫病がはやり、ジャガイモ飢饉が起きた。
この飢饉によって、餓死者と国外脱出者でアイルランドの人口は半減した。
この時期の様子は映画「ギャング・オブ・ニューヨーク」、「タイタニック」で描かれている。
移民と共にスタウトビールは世界に広まった。
スタウトカレーも店舗の間借りという移民のようなスタイルで日本中に広まるのかもしれない。
淡路島の果物、マンゴー、バナナなどが入ったルーがたっぷりかかったカレーはスパイシーでおいしかった。
アイルランドと言えばU2と映画「ブローン・アウェイ/復讐の序曲」を思い出す。
イギリスと聞くと最近はアノニマス誕生のきっかけとなった映画「Vフォー・ヴェンデッタ」のガイ・フォークスを思い出す。
そして、彼の演説がまるで現実のことを言っているように聞こえる。
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