2013年2月12日火曜日

2/12 メモ アルゼンチン デフォルト

2013年2月12日 火曜日

アルゼンチンについて

 通貨とは何か?


  • 通貨の発行基準は何か?
  • モノやサービスが生み出されると同時に通貨が生まれるのか?
  • 金や銀が発見されたとき、通貨が増えるのか?
  • モノやサービスは生産されたあと、消費され消える。通貨は発行されると消えることはない。そうなると、どうなるか?
  • モノやサービスの生産とは何か?地球から何かを生み出すことなのか?地球の資源を浪費することなのか?
  • 経済とは何か?経済成長とは何か?成長しなければならないのか?
  • 利益とは何か?経済活動で発生したゴミをかたずけなければ安くできるその結果は?
  • 地球規模の視点で、資源、環境、生態系、バランスを考えるときでは?


貿易の意味

  • デフォルト
  • 対外債務
  • 環境破壊
  • 貧富の格差
  • 問題の本質は何か
  • 問題は意識しなければ存在しないに等しい
規模と単位

 究極の効率化、モノカルチャー



アルゼンチンのデフォルト

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2012年11月21日(水)16時29分

元祖デフォルト国家アルゼンチンの受難

経済無策が招いた景気後退とインフレに抗議する大規模ストで公共サービスはマヒ状態



欧州債務危機と世界的な景気減速の影響を受け、アルゼンチン経済が急速に経済が悪化している。11月20日には、国内の2つの労働組合が所得減税と各種手当の増額を求めて全国的なストに突入した。

 労働総連盟(CGT)アルゼンチン労働者セントラル(CTA)は、合計50万人が加盟する労働組合。首都ブエノスアイレスなど全国の都市で、労働をほぼ完全に停止する24時間のストに踏み切った。2001年の債務不履行(デフォルト)宣言以降で最大の規模だ。

 ブエノスアイレス・ヘラルド紙の取材に対し、CTAの統括リーダー、パブロ・ミチェリは「全国的なストについて、その意味が正しく理解されるべきだ。これはストなのだ」と語った。

「物事がどれほどひどくなっているか、家で愚痴を言うだけではすまない状態になった。行動を起こし、自分たちの権利を主張しなければならない状態に追い込まれていることを分かってほしい」

 ストには空港職員やトラック運転手、電車の車掌も参加している。そのため、国内線フライトのキャンセルや、バス・電車の運休、多くの幹線道路の封鎖などを招いた。さらに銀行は休業し、通りにはゴミが放置され、多くの公立病院が急患以外の診察を停止した。

 今回のストが意味するのは、昨年の大統領選で圧勝し、再選を果たした左派クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領への不満の高まりだと、米ロサンゼルス・タイムズ紙は分析する。とはいえ、今年8月の調査の時点で、すでに大統領に肯定的な見方をしている回答者は35.4%しかいなかった。

 国民の怒りの矛先は高いインフレ率や治安悪化、役人の汚職、外貨両替えを規制する政策などに向けられている。ストの直前、11月8日にはこうした問題に抗議するデモが行われたばかりだった。



クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領




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2013年01月08日更新

NAVERまとめ 「アルゼンチンにデフォルト懸念広まる!」


2001年 アルゼンチンはデフォルトしました。


・・債権者の93%は債券の7割を放棄した。残りの3割は新国債で支払われた。


2012年11月21日 米連邦地裁のトーマス・グリーサ判事は約1年前、アルゼンチンがすべての債権者を平等に扱う「パリパス」条項に違反しているとし、全債権者に同時に返済するよう求めた。

パリパス条項とは、社債などの資金調達時に、複数の資金調達手段ごとに返済の優先関係がない、すなわち同順位であることを定めた条項のこと。 Pari Passuは、足並みをそろえるといった意味合い。 例えば、無担保社債発行時に、担保提供制限条項がつくことにより、将来発行する社債も含めて担保を提供しない旨定めるような条項をパリパス条項と呼ぶ。

2012年11月22日
フェルナンデス大統領は債務再編に参加しなかった債権者には「1ドルも」支払わないと言明。


グリーサ判事は、アルゼンチンが再編拒否債権者への支払いを行わない限り、再編のために新規発行した国債への支払いを続けることも認められないとする裁定を下していた。


今回の米連邦地裁の判決によって、債務再編後のアルゼンチン国債は、アルゼンチン政府が利払いをしたくても出来ない状態(テクニカル・デフォルト)に陥る可能性が高まっている。


「テクニカル・デフォルト」とは、融資や債券の発行に際して、その前提になる借り手が守るべき約束事(誓約条件=コベナンツ)の1つが一時的に守れなくなってしまうことを指します。


格付け会社フィッチ・レーティングスは27日、アルゼンチンの格付けを「B」から「CC」に5段階引き下げた。

 南米アルゼンチンの軍用帆船が、訓練航海で寄港した西アフリカのガーナで突然差し押さえられたまま、1カ月近くも身動きできなくなっている。アルゼンチン政府による債務未払いに対し、憤慨した債権者のヘッジファンドが資産回収に向け、帆船没収という強硬手段に出たためだ。

フェルナンデス大統領は外務省の勧めにより政府専用機は利用せず、ボーイング「757」を88万ドル(約7700万円)でレンタルした。01年にデフォルトに陥ったアルゼンチン政府の債権者との法廷闘争に絡みガーナがアルゼンチンの軍艦を10週間にわたって差し押さえており、航空機レンタルはこの事態を受けての措置。


デフォルト(債務不履行)に陥ったアルゼンチン国債の一部保有者への支払いを命じる米連邦地裁の判断に対して、効力の停止を求めたアルゼンチン政府の申し立てを米連邦高裁が認め、来月の支払いは延期となった。


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その後


2013年01月11日 更新

All About 「アルゼンチン、再びデフォルトの危機に」 



争いは上級裁判所へ

連邦地裁の判決は10月末に出ましたが、この争いは上級の裁判所である連邦高裁に移っています。連邦高裁の最初の口頭弁論は2月末にあり、少なくともそれまではデフォルトすることはないと見られています。

しかし、連邦高裁でも債権者側の訴えが認められると、その後デフォルトの可能性はさらに高くなります。

世界経済に対する2つのリスク

アルゼンチンのデフォルト騒ぎは、今後の世界経済に対して2つのリスクを投げかけています。

1. アルゼンチン国債を保有する金融機関

アルゼンチンは2001年にデフォルトしたとはいえ、その後再び国債を発行して売り出しています。現在世界のどこの金融機関がどれだけの国債を保有しているのかは不明です。

しかし、アルゼンチン国債がデフォルトすると、国債を保有していた金融機関や自治体などは、その分を損失として計上しなくてはいけなくなります。そうなると、ただでさえ危うい状態にある世界経済は、厳しい状態に追い込まれるでしょう。

2. ギリシャ国債の債権放棄

ギリシャ危機はすでに表面化してから3年ほど経ちますが、最近ようやく少し落ちついてきたように見られます。ギリシャの失業率は26%以上と極めて高いものの、ギリシャのデフォルト・ユーロ離脱については、最近あまり言われなくなりました。

しかし、ここに来るまで、ギリシャは何度も債権者に対して債権の一部カットを行っています。当然ながら、その中には一部カットに応じなかった債権者も存在しています。

今回アメリカでアルゼンチン国債に関する債権者の訴えが認められると、ギリシャ国債の債権カットを拒否した債権者も、同じように訴えを起こす可能性があります。となると、ギリシャ危機も再燃することになります。

VISTAの一角だったが……

アルゼンチンは「VISTA」と呼ばれる、BRICsに続く次の新興成長国の一角として将来が期待されていました。そのアルゼンチンもデフォルト危機で将来に暗雲がかかっています。

今後の世界経済のためにも、デフォルトが極力避けられるようになることを願ってやみません。




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関連記事 2012年12月3日  相場のネタ&儲けのタネ より

国債バブル崩壊に賭けるヘッジファンド


「今度こそ日本売りは成功する」
国債バブル崩壊に賭けるヘッジファンド
2012.12.03 Financial Times



ヘッジファンドマネジャーがなぜ大人用おむつに関心を持つのか? 大人用おむつは、次第に多くのヘッジファンドが今、次の一大トレードと見なしているものを示す手掛かりだ。すなわち、日本国債バブルの崩壊である。

日本では今年、大人用おむつの売り上げが子供用おむつの売り上げを初めて上回った。これは日本が直面する大きな人口動態上の課題を見事に捉えた統計で、少子高齢化は、弱気筋が今後数カ月で発生する危機の背後にあると考える複数の要因のうちの大きなものだ。

■ 巨大ネズミ講の教訓

「バーナード・マドフ氏の巨大なネズミ講は世界に何を教えたのか?」。ダラスに本拠を置くヘッジファンドの運用責任者で、11月の投資家向けレターで示した逆張り的な――時として終末論すれすれの――見方で幅広い支持者を集めているカイル・バス氏は、こう問いかける。

「重要な教訓は、ある1つの重要な要素を維持する限りは、将来への途方もない約束をすることができるということだったはずだ。その要素とは、ネズミ講の仕組みから出て行く人より新たに入ってくる犠牲者の方が多い、ということだ」

バス氏の要点は単純明快だ。日本の社会保障費は着実に増加してきている。定年(年金受給開始年齢)は65歳。そして、日本の出生率は1947年以降の4年間がピークだった、というものだ。

日本は何年にもわたって国内総生産(GDP)比で債務が拡大し、政府の歳入が減少してきた末に、克服し難い人口動態上の力が原動力となり、経常収支の悪化――初めて赤字に転落した――が引き金となって、ついに審判の時に直面しようとしている。

とはいえ、我々は前にも同じような経験をしている。何しろ、日本売りはかねてヘッジファンドのお気に入りの戦略だった。

■ 何度も失敗してきた日本売りだが・・・

例えば、グリーンライト・キャピタルの創業者デビッド・アイホーン氏は、2009年以降あの手この手で日本売りを仕掛けてきたし、円売りのポジションンを取ることは、世界で最も経験豊富なマクロヘッジファンドの多くにとって、4年連続で失敗に終わった取引になっている。

この点を強調するかのように、日本国債の利回りは11月最終週に数年ぶりの低水準を付けた。ソシエテ・ジェネラルのアナリストらが書いているように、日本国債の利回り上昇を予想することは、「虹を追いかける」に等しいように思える。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ債券ストラテジスト、石井純氏は銀行の貸出金と預金との差が国債で穴埋めされている「揺るぎない国債消化構造」について説明する。現在のデータは、銀行がさらに国債を買う余地が十分あることを示していると石井氏は言う。「国債を押し目買いしたいという欲求が弱まる兆しは全く見られない」

こうした状況はどれも、ヘッジファンドの弱気筋の新たな転向者を防ぐことにはつながっていない。

「状況は今こそ本当に変わると我々は考えている」。終生の日本専門家で、英国に本拠を置くアクティブ運用のオードリー・キャピタルで日本売り専門の新ファンドを運用するクリストファー・リグ氏はこう言う。「すべてが今、同時に生じようとしている」

■ 安部政権の発足が変化の触媒に

リグ氏の主張は、バス氏の主張ほど極端ではない。変化を促す触媒は、12月16日に予定されている日本の総選挙になるだろう、とリグ氏は言う。この選挙によって、自民党の安倍晋三総裁が首相に就くことになりそうだ。

「安倍氏の特徴は成長への望みを持っていることだ」とリグ氏は指摘する。「安倍氏が日銀にもっと積極的になってほしいと思っていることは全く疑う余地がない」

日銀の総裁と2人の副総裁が来春交代することになっているため、安倍政権の誕生で日銀が恒常的によりハト派になる可能性があり、そうなれば、外債の購入により量的緩和で新天地を開く可能性が高くなる、とリグ氏は言う。

リグ氏は、このような動きが日本国債の利回りを2%程度まで押し上げる可能性があると見ている。激変説を唱える人が考える6~7%には遠く及ばないものの、日本国債を売り持ちにしている投資家に莫大な利益をもたらすのに十分な利回りだ。

「日本の債務力学を見て、『大変だ』という人もいるだろう。利回りが6%のギリシャのような状況だと考える人たちだ。そんなことが起きるはずがないとは言わないが、我々は起こらないと思っている」とリグ氏は言う。

そして重要なことに、ヘッジファンドにとっては、大きなリターンを上げるために、そこまで利回りが上昇する必要もない。

オードリーは日本ファンドの潜在的な投資家に向かって、自らの理論が正しいと証明された場合には、日本国債の現在の先物価格に基づいて3ケタの伸び率を期待してもらっていいと話している。

■ 非対称性が大きな魅力

ヘッジファンドにとって日本トレードを今再び非常に魅力的にしているのは、まさにその背後にあるファンダメンタルズと同じくらい大きな非対称性だ。

「日本はもはや『なぜ日本売りに賭けるのか』ではなく、『なぜ賭けないのか』と問うような状況になっている」と大手グローバルマクロファンドのあるポートフォリオマネジャーは言う。日本国債に対するプットを買うコストはごくわずかで、リターンの上振れ余地は膨大だ。

それでもやはり、日本売りが長期の取引になり、そして不確実性が散りばめられた取引であることがはっきりするかもしれない。




※通貨制度、保険制度自体がねずみ講。

 免罪符のような信仰によって成り立っている。



 アダム・スミスが国富論の中で言った「神の見えざる手」とはなにか。



人は自分自身の安全と利益だけを求めようとする。
この利益は、例えば「莫大な利益を生み出し得る品物を生産する」といった形で事業を運営することにより、得られるものである。
そして人がこのような行動を意図するのは、他の多くの事例同様、
人が全く意図していなかった目的を達成させようとする
見えざる手によって導かれた結果なのである。


わかりやすく言うと、人は見えざる神の手によって行動させられている。

神とは誰のことか、考えればすぐわかる。


神について考えるのは、カルト宗教と同様にタブー視されているので、

リミッターがかかっているため、考えることができない。

また意識することがないので、見えない。





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All About 

2011年7月29日 

行くも地獄、引くも地獄 米財政デフォルト問題

リーマンショック以来、巨額の財政支出を実行し続けてきたアメリカが、デフォルトの危機に瀕しています。デッドラインは8月2日といわれていますが、アメリカでは何が起こっているのでしょうか?


膨らみ続けるアメリカの財政赤字



世界一の経済大国アメリカが、リーマンショックの後遺症から抜け出せません。アメリカはリーマンショック以後、景気の落ち込みをカバーするため、赤字覚悟で巨額の財政支出を続けてきました。

アメリカの2011年度の財政赤字は、1兆6450億ドル(約128兆円)。日本の国家予算が約90兆円なので、それ以上です。これはGDP比でいうと、10.9%にもなります。参考までにリーマンショック前の2007年の数字を出してみると、財政赤字額が1628億ドル(約12.7兆円)、GDP比が1.2%なので、なんとまるまる10倍!

これらはあくまで単年度の赤字であり、累積額を見るとさらに絶望的になります。アメリカのこれまでの累積赤字額は、明確になっている部分でも10兆ドル(約780兆円)以上。公的年金など他の公的部門の赤字を全て含めた数字は明確になっていませんが、それが50~60兆ドル(約3900~4680兆円)もあるといわれます。

何よりも厳しいのは、これだけの財政赤字を出してきたにも関わらず、アメリカ経済がリーマンショック以降あまり立ち直っていない点です。株価こそ多少回復していますが、失業率はまだ9%前後。住宅着工などその他の指標で見ても、回復はあまり力強くありません。


8月2日までに合意しないとデフォルト


そんな中、「8月2日にアメリカがデフォルトする」という恐れが広がっています。なぜでしょうか? それはアメリカの債務上限額を引き上げるための期限が、8月2日になっているためです。ちなみにデフォルトとは、国債などの返済が不可能になる「債務不履行」のこと。近年の例では、2001年12月にアルゼンチンがデフォルトをして、アルゼンチン国債を買っていた日本の地方自治体や法人が大きな損失を蒙りました。

現在のアメリカ連邦債務の法定上限額は、14兆2940億ドル(約1115兆円)と決められています。これを超えてしまうと、法律のためにそれ以上の国債が発行できません。アメリカがやりくりするためには、この上限を引き上げてさらに国債を発行する体制を作らないといけません。その期限が、8月2日というわけです。ちなみに連邦債務上限自体は、これまで何十年に渡って何十回も引き上げられており、引き上げは特別なことではありません。

8月2日までにアメリカ議会が上限引き上げに合意しないと、これ以上の国債が発行できなくなりデフォルトになります。



両党で隔たりがあるため、にらみ合い続く

債務上限を引き上げるために議会で法案を通さなくてはいけないのですが、民主党と共和党の主張に隔たりがあるために、なかなか進みません(これは日本の政治でも似たような状況です)。

民主党案としては、債務上限を2兆7000億ドル(約210兆円)引き上げ、その一方で今後10年間で2兆2000億ドル(約171兆円)の支出を削減したいとしています。

それに対して共和党案は、まず債務上限を9000億ドル(約70兆円)引き上げて、その代わりに支出を9170億ドル(約71.5兆円)削減。その後、来年2月までに債務上限をさらに1兆6000億ドル(約125兆円)引き上げ、追加で1兆8000億ドル(約140兆円)の支出削減をするというものです。

共和党の言い分では、民主党の案は支出削減額が債務上限額より小さいのが納得いかないということです。

このように両党で隔たりがあるため議会の採決は進まず、8月2日の期日が迫っています。

独り歩きする「デフォルト」という言葉

ただし、今回は「デフォルト」という言葉だけが独り歩きしていますが、本当に深刻なデフォルトとは少し違います。

2001年にアルゼンチンが宣言したような、本当に借金が返せないデフォルトは「デッド・サービス・デフォルト」といいますが、今回は「テクニカルデフォルト」といって、債券などの発行時の条件が守れないことを指します。これは、借金が返せないデフォルトほど深刻ではありません。

問題がまだ深刻でないことを示しているのが、アメリカ国債の金利です。ヨーロッパのギリシャなどの財政赤字問題では、ギリシャ国債のデフォルト(デッド・サービス・デフォルト)が近づいていることを示すために、国債の価格は下がり、利回りが上昇していきました。しかし、いま米国債の利回りを見ても急上昇している兆しはありません。つまり金融市場は、今回のデフォルト騒動をそれほど深刻なものと捉えていないことを意味します。

まだまだ終わらない財政赤字問題

8月2日のデフォルトを回避、乗り切ったとしても、アメリカの財政赤字の根本はまだ解決していません。それどころか、ギリシャもポルトガルも多くの国で財政赤字問題は今後ずっと続きます。

2011年8月2日を何事もなく終えても、世界経済の綱渡りは当分続きそうです。


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・世界のデフォルト国家一覧 サイト


1945年以降の、世界のデフォルト(国家政府の債務不履行)経験国の一覧表です。表中の数字は西暦。

参照文献(※注1)のデフォルトの定義により、国家破産~すなわち国債の返済が完全に拒絶されることだけでなく、国債償還日の繰り延べ(リスケ)や、一部には通貨の切り下げ(デノミ)もカウントしています。またデフォルトの分類として、外国への債務と、国内向けの債務に分けています。


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関連記事

JB PRESS 

「アルゼンチン国債:再びデフォルトの危機」 英エコノミスト誌 2012年12月1日号


 アルゼンチンは2001年に810億ドルの債務についてデフォルト(債務不履行)して以来、債権者を侮蔑し続けている。

 アルゼンチンは、2005年と2010年に、不良化した国債について、はるかに価値の低い新規国債との交換を申し出た。この債務再編に応じなかった一部の債権者が米国で一連の裁判に勝訴し、裁判所はアルゼンチンに支払いを命じた。しかし、米国には、「ホールドアウト(再編拒否債権者)」が差し押さえることのできるアルゼンチンの資産がほとんどなかった。

債務交換に応じなかった債権者の「勝利」

 ところが最近、ニューヨークのヘッジファンド、エリオット・マネジメントを中心とする債権者たちが急激に立場を強めている。

 10月2日にはガーナの港湾当局がアルゼンチンのフリゲート艦を拘束した。現地の裁判所は、アルゼンチンが債権者の要求に応じて2000万ドルの債務を支払うまで艦を留めておくよう命じた。乗員の大部分はすでにガーナを離れたが、艦は現在もガーナに停泊したままだ。

 同じ月、ニューヨークの控訴裁判所がさらに大きな一撃をアルゼンチンに与えた。アルゼンチンの債務に関するパリパス条項の解釈において、トーマス・グリーサ連邦地裁判事の裁定を支持したのだ。

 パリパス条項とはすべての債権者を同等に扱うことを保証するもので、グリーサ判事は、アルゼンチンが再編拒否債権者への支払いを行わない限り、再編のために新規発行した国債への支払いを続けることも認められないとする裁定を下していた。

 控訴裁の判断は、アルゼンチンにかすかな希望を残すものだった。控訴裁はグリーサ判事に対し、アルゼンチンが債務を履行し続けるには拒否債権者にいくら支払わなければならないか決定するよう求めたのだ。グリーサ判事はこの時、そこそこの額を支払うだけでよしとすることもできた。

 しかしアルゼンチンが、「ハゲタカ・ファンド」に1セントでも渡すことは厭うべき降伏であると考え、決して屈しないとの態度を崩さなかったため、グリーサ判事は激怒した。

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